ネコギギの地方名


 三重県における地方名 
水系名 河川名 地域 呼び名
鈴鹿川 加太川 関町加太地区 ギギン
   〃 関町加太神武 ギンギン
  鈴鹿川 関町木崎(東新田) ギンナマズ
   〃 鈴鹿市八野町 ギン  
  安楽川 亀山市安坂山町坂本 クロナマズ (アカザは「アカナマズ」)
本物のナマズは見られない。
   〃   〃       池山  ナマズ (本物のナマズは見られない)
   〃     〃       西安楽 ナマズ (稀に見られる本物のナマズは大きいので「オオナマズ」と呼び、区分けされた)
   〃   〃 両尾町 クロギンタ
   〃     〃 田村町 (アカナマズノクロ)
  御幣川 鈴鹿市東庄内町 サシ  (参考 アカザは「アカザシ」)
雲出川 雲出川 美杉村八知 ギューテン、ギューチン
中村川 嬉野町 ギュウタ、ギグ、ギグタ
櫛田川 櫛田川・蓮川 飯高町森、落方、波瀬、等 (クロ)、デンギュウ、クロギュウ、デンキ
宮川 宮川 宮川村大杉 カンパチ
  横輪川 伊勢市横輪 ビオタ※、ビオチ※
  一之瀬川 度会町日部 スゴ※
  藤川 大宮町木屋 ドボ、テッキリ※
  大内山川 大内山村 クロガマン
   〃 紀勢町崎、柏野 ドホ
   〃 大宮町滝原 ネコギ、テッキリ
   〃 大宮町阿曽 ヤナイコ
   〃 大台町滝広 テッキリ
   雲出川、櫛田川、宮川水系にあっては、※印は聞き込み、その他はアンケート調査による。
      


 木曽川水系における地方名
呼び名 河川名(地域)
ザス 長良川(美濃市洲原)、長良川支流粥川(美並村)
ラス 飛騨川(七宗町上麻生)
クロザス 木曽川(八百津町)、飛騨川(金山町)、飛騨川支流黒川(白川町黒川)、飛騨川支流白川
(白川町白川)、飛騨川支流赤川(蘇原村三川)、長良川(美濃市洲原、関市保戸島)、
長良川支流粥川(美並村)
クロラス 飛騨川(七宗町上麻生)
ザスンボ 木曽川(美濃加茂市太田町)
八チナマズ 長良川(岐阜市長良・同鏡島)
コウバチ 長良川(関市小瀬)
オオヌケバチ 木曽川(八百津町)
クロイカ 長良川(白鳥町、八幡町、美濃市洲原)、長良川支流粥川(美並村)
クロ 飛騨川支流白川(白川)、飛騨川支流赤川(蘇原村三川)
ギギュウ 長良川(関市保戸島)
ギュウタ 木曽川支流可児川(御嵩町)
ギュウギュウタ 木曽川支流可児川(御嵩町)
ビンゴ 木曽川(犬山市)
ズモ 長良川支流粥川(美並村)
ズモタ 長良川(美濃市洲原、関市小瀬)
ネギ 長良川(関市保戸島)
クロキンタ・ギミ・キンギン 揖斐川支流牧田川
 三重県下の多くの地域で、地方名に ”ギュウ” あるいはそれに近い音が含まれており、長良川でも同様である(ギューテン、ギュウタ、クロギュウなど)。 これは標準和名に含まれる ”ギギ” とともに、ネコギギを含めたギギ類が胸鰭の基部で低い摩擦音を発することによるものと考えられる。 また、 ”クロ” は黒っぽい体色に、 ”テッキリ” は「手切り」に由来すると考えられる。 木曽三川における ”ザス” (刺す)や ”ハチ” (蜂)は ”テッキリ” と同じく胸鰭や背鰭に硬い棘を持つ特徴から名付けられたようである。 ”カンパチ”(宮川)、 ”ビオタ”(横輪川)、 ”ドボ”(大内山川など)、 ヤナイコ(大内山川)など、独特な地方名を多く存在し、過去には人間に目につきやすい魚だったことが推測される。     (渡辺勝敏)

※「天然記念物ネコギギ ー三重県における分布・生態報告ー 」
                  (1993年3月31日 三重県教育委員会 発行)から抜粋

※鈴鹿川水系における地方名は、当会「水辺づくりの会 鈴鹿川のうお座」の流域調査(流域農業集落高齢者聞き取り調査)による。(2002.12〜)

   
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