鈴鹿川水系におけるネコギギ
 
 1 鈴鹿川水系のネコギギ
 
 鈴鹿川水系では、その支流である安楽川において、昔よりネコギギの生息が確認されている。
 その他、未確認であるが、1991年4月三重県教育委員会が漁業組合を中心に行ったアンケート調査から、その上流部及び加太川においても「昔は見ることができた」と回答が寄せられ、かつて水系に広く生息していたことが推測される。


 2 安楽川のネコギギ
 (1) 安楽川のネコギギをめぐる状況
  鈴鹿川水系では、その支流である安楽川において、昔よりネコギギの生息が確認されているが、1974年の集中豪雨後の河川改修による護岸のコンクリート化等により、急速に生息場所が失われ、絶滅の淵にあると懸念されている。
 公式な生息確認記録は1991年以来ないが、2000年に第2名神高速道路工事に伴なう調査で4固体の生息が確認されている。
 河床が砂状化し、淵がわずかにしかない現在の安楽川の環境がネコギギにとり厳しいものであることは間違いなく、残された淵などへの石の配置等、その生態に即した環境改善が望まれる。
 なお、地元では「野登清友会」がネコギギの保護活動を行っている。


 (2) 調査による生息確認記録
確認年 記録書等 調査者 調査年月日 場所 備考
1962 「鈴鹿山脈自然科学調査報告書」
(三重県自然科学研究会編)
1963年発行
岡田彌一郎・鈴木 清
(三重県立大学水産学部)
1962年8月23日〜25日 亀山市安坂山町 「ギギモドキ」と記述されている
1965     不明 不明
不明

不明
三重県の淡水魚類層(1980年)に記述
1978 「三重県の淡水魚類層」
(三重県立博物館研究報告 自然科学 第2号) 1980年発行
樋口行雄 1978年 亀山市安坂山町・池山町 確認数不明
1991 「天然記念物ネコギギ」
三重県教育委員会 1993年発行

1991年8月23日 亀山市両尾町ー安坂山町 確認数不明
1固体が標本化
2000 日本道路公団委託調査 コンサルタント会社 2000年7〜8月 亀山市安坂山町・池山町 4固体採捕確認
2002

     
 2001年8月及び2002年8月に行われた県白子水産研究室の調査では、残念ながらネコギギは確認されませんでした。安楽川のネコギギは絶滅または絶滅の淵にある状況のようです。
  2000年に行われた道路公団委託調査(未公表)については、野登清友会 松井隆幸氏から聞き取り


 (3) 野登清友会について
 亀山市野登地区において、安楽川に生息のネコギギの保護と河川環境の改善等を目的としてできた団体である。


 3 鈴鹿川本流等のネコギギ
 支流である安楽川を除き、鈴鹿川水系では公式にはネコギギは確認されていない。
 しかし、過去の文献やアンケートから、安楽川以外の鈴鹿川水系にもネコギギがいたことが推測される。

1967年に丹羽弥は、支流である加太川、内部川を分布地として図示している。
三重県教育委員会が1991年4月に漁協関係者を中心として行ったアンケートから、次の場所で「昔は見ることができた」という回答が寄せられている。

     鈴鹿川本流  関町木崎
     加太川     関町加太市場




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